スコッチウイスキーの中でも「ボウモア」という銘柄をご存じでしょうか?ウイスキーをあまり知らない人は聞いたことがないかも知れません。
ボウモアはスコットランドのアイラ島という場所で作られていて、ウイスキー愛好家からは熱狂的なファンが多いことで有名なんです!
それだけ聞くと「ウイスキー初心者が飲んで美味しいの?」なんて疑問が聞こえてきそうですが心配いりません!
実は、ウイスキー初心者がボウモアを飲んでからウイスキーにハマったというエピソードがかなりあります。
日本を代表するウイスキー評論家の土屋守氏は、「ロンドンで出会ったボウモア12年からすべてが始まった」と語っています。※参考:ウイスキー完全バイブル
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ウイスキー愛好家の人やBARの店主も同じような経験をしている人は数多くいます。ボウモアにはそれだけの破壊力と魅力が詰まっているんですね!
この記事では、アイラモルトの女王と呼ばれるボウモアの魅力と、美味しい飲み方について紹介していきます!
最後まで読めば、ウイスキー初心者だからこそ飲んでほしい理由がわかりますよ!
この記事でわかること
ボウモアの魅力
ボウモアがウイスキー初心者におすすめな理由
ボウモアの美味しい飲み方
ウイスキーは超絶美味しい
ボウモアの美味しい飲み方
まずは美味しい飲み方知りたいですよね?
ボウモアまでたどり着いた人なら、ウイスキー本来の味わいや香りを楽しむことが出来る飲み方がおすすめです。
これから紹介する飲み方を知っておけば、確実にボウモアを楽しめますのでご覧ください!
トワイスアップ
ブレンダーというウイスキーの味を確かめる人たちが行っている飲み方です。
ウイスキーの持つ本来の味、香りを一番感じることが出来る方法ですね。
飲み方はウイスキー:常温の水[1:1]でブレンドします。
ウイスキーは加水によってアルコールの刺激が和らぎ、奥に眠っていた多種多様な味わいが目覚めます。
グラスはテイスティンググラスを使うとよいでしょう。
ウイスキーのふくよかな香りを逃がすことなく楽しむことが出来ます。
\プロも使ってるおすすめのグラスです/
水割り
水で割ることで、ボウモアのもつ複雑な風味が一気に広がります。
アルコールの刺激が和らぎ、奥に潜むスモーキーな風味や甘い香りが口の中に広がるのがわかるでしょう。
とはいっても水道水で割るのはダメです。ダメダメ。
せっかく美味しいウイスキーを楽しむのなら水にもこだわってみましょう!
おすすめは南アルプスの天然水!
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口当たりが非常にサッパリしていて美味しい水です!いいウイスキーはいい水で飲みましょう!
\水割りについて詳しく解説しています/
ロック
ボウモアはロックで飲むのもおすすめです。
飲み始めはストレートに近いですが、時間と共に氷が解けていき水割りに近い状態になります。
飲み始めと終わりとで違う味わいを楽しむことが出来るのがロックの醍醐味ですね!
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ロックに使う氷は大きい丸氷がおすすめです!
解けるまで時間が掛かるのでゆっくり飲むことが出来ます!
\丸氷製氷機はこちらがおすすめです/
蓋がやわらかくて氷が取り出しやすいですよ!
価格もお求めやすいのでおすすめです!
ストレート
ここまで色々な飲み方で飲んできた人ならもうストレートで飲むことに抵抗はないでしょう。
ボウモアの生の味わいを確かめたかったらストレートで飲んでみることをおすすめします。
ボウモアのもつスモーキーな味わいを存分に感じながら、後から追いかけてくる複雑な甘み成分を楽しみましょう!
ボウモアの美味しさの秘密『自然』
ここからはボウモアが多くの人を魅了する美味しさの秘密について紹介していきます。
ウイスキーの聖地『スコットランド・アイラ島』
スコットランドの南西に位置するアイラ島は美しい自然に満ちています。
この自然一杯の土地で作られるウイスキーには独特のスモーキーさと磯の香りをふくんでいて、スコッチの中でも特に個性が強いことで有名です。
スコットランドにはその他にも多くの島があるのですが、アイランズと言うくくりでブランド分けされています。
そのなかでもアイラ島だけは独自のブランドを持っていて独特の味わいを持っていることがわかります。
そしてアイラ島では現在、9の蒸留所が稼働していますが、そのどれもがスコッチの中でも有名な銘柄です。
日本の淡路島ほどの小さな島に9もの蒸留所があるのはスコットランドでもアイラ島だけです。
以上のことから、ウイスキー愛好家の中でウイスキーの聖地と言われているのがアイラ島なのですね!
ちなみに、アイラモルトの王と呼ばれているウイスキーも存在します。
違う記事で紹介しているので参考にどうぞ。
アイラ島の特別なピート
植物が枯れ、長い時間をかけて何度も何度も蓄積していったものがピートで、またの名を泥炭といいます。
100年で数㎝しか蓄積しないと言われ、ウイスキー作りには欠かせない非常に重要なものがピートです。
ウイスキーの原料である大麦麦芽は、ピートを焚くことで乾燥させます。
ピートの煙で燻すことで、ウイスキーに独特なスモーキーな香りがつきます。
ウイスキーの燻製のような匂いの秘密は乾燥工程にあったんですね!
アイラ島のピートは特に個性的で、島を囲む海のしぶきをたくさん受けて蓄積していきました。
さらに海藻や貝の他、海からの潮風にのって色々なものが蓄積しています。
スコットランドの海によって大切に育てられたピートは、ボウモアにとってなくてはならないものです。
スモーキーさと海の磯の香りがボウモアの複雑な味わいを作り出しているのでしょう。
ボウモアの美味しさの秘密『環境』
ボウモアの美味しさの秘密には、蒸留所の環境も大きな影響を受けています。
ここからはボウモアが作られる環境について紹介していきます。
海に面した環境
ボウモア蒸留所は1779年に創業を開始し、アイラ島の中でも一番古い蒸留所として今もウイスキーを仕込み続けています。
ボウモア蒸留所は海に面した場所に建っています。
蒸留所内には海からの潮風がはいりこみますので、すべての工程で潮風にさらされます。
ボウモアの潮っぽい風味は、蒸留所の立地条件によって生まれていることは間違いありません。
2021年現在、スコットランドのウイスキーに使われる大麦麦芽の製造はほとんどが麦芽製造会社に委託しています。
しかしボウモア蒸留所では、今でも伝統的な方法で精麦を続けているのです。
キルンとよばれる麦芽の乾燥塔から煙が上がるボウモア蒸留所は、スコットランドでも希少な蒸留所となっています。
海抜0mの第一貯蔵庫
ボウモア蒸留所の樽熟成貯蔵庫は海抜0mの位置にあり、貯蔵庫の壁の向こうは海になっています。
横というよりも半分地下にある状態ですね。
貯蔵庫にはボウモア蒸留所№.1 Vaultsの名称がついています。
Vaultsとは地下貯蔵庫のことで、なんと海に面した岩礁を削り出して作られたと言います。
庫内はウイスキーを熟成させるのにちょうどいい湿度を保っていて、ボウモアの潮の香りは樽熟成中にも大きく育つのでしょう。
ボウモア蒸留所は、海に面した海抜0mの世界的にも貴重な貯蔵庫を、240年もの間守り続けています。
ボウモアが海のシングルモルトと言われるのには、ボウモア蒸留所がもつ特殊な環境が要因と言えますね。
ボウモアの美味しさの秘密『歴史』
ボウモアの美味しさの秘密は、ボウモアが作られてきた歴史にも大きく関係があります。
ここからはボウモアの歴史について紹介します。
伝統的な製法
ウイスキーの原料になる大麦は、そのままだとアルコールを作らないのでお酒になることはありません。
大麦は水に浸し十分に水分を含ませ、乾燥させることで発芽し、発芽した際に生成される酵素の働きによってアルコールを作り出します。
ボウモア蒸留所では、大麦を乾燥させる工程を昔ながらの方法であるフロアモルティングによって行っています。
床一面に広がった大麦麦芽を職人がシャベルで撹拌していくのです。
この時に重要なのは、大麦に空気をたくさん吸わせること。
すくった大麦を大きく弧を描くように投げると、より空気を取り込み発芽を促すのです。
この大変な工程を今でも人の手で行っているのは驚きですね。
\ウイスキーの製法について詳しく解説しています/
サントリーの傘下に
ボウモア蒸留所を経営するモリソン・ボウモア社は、1994年にサントリーグループの傘下に入りました。
それまで経営難に陥っていたところをサントリーによって立て直すことが出来たのです。
サントリーは長く培ってきた樽の品質管理を徹底的に改善し、ボウモアの品質向上に貢献しました。
ボウモアの種類【飲み方】
ここからは種類豊富なボウモアを紹介していきます。
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味わいの表現は飲む人に味覚によって変わるので、あくまでも参考までに。
ボウモア10年ダーク&インテンス
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 1000ml |
参考価格(ネット販売) | ¥5,000 |
香り | ドライフルーツ・シェリー |
味わい | カシス・フルーツ |
シェリー樽によって10年熟成されたウイスキーです。
香りから味わいまで、全体的に甘い印象です。
アイラウイスキーを飲みなれていない人には美味しくいただけるのではないでしょうか。
ボウモアの中でも優しく、ほのかに感じる潮の香りを楽しみたい人はぜひ挑戦してみて下さい!
ボウモア12年
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥3,500 |
香り | スモーキー・レモン・蜂蜜 |
味わい | スモーキー・ダークチョコレート |
ボウモアの中では最もレギュラーなボトルです。
ボウモア12年でウイスキーにハマり、最後に帰ってくると言われるウイスキー愛好家にも人気なのがボウモア12年です。
アイラウイスキーの中ではピート臭は中程度なのですが、初めてアイラウイスキーを飲んだ人には強烈な印象になるでしょう。
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しかし、強烈なピートを感じた瞬間思うはずです。く、臭い!!でも、なんか気になる!なにこれ!?
それはもうウイスキーに恋した瞬間ですよ。
なんでこんな味わいになるのか、他のウイスキーはどうなのか、気付いたらウイスキーの虜になっているんですよね。
ボウモアの威力をぜひ試してみて下さい!
ボウモア15年 ゴールデン&エレガント
アルコール度数 | 43% |
内容量 | 1000ml |
参考価格(ネット販売) | ¥8,000 |
香り | 柑橘系フルーツ・カカオ |
味わい | 柑橘系フルーツ・柔らかいピート |
バーボン樽の熟成に使った樽を使用し、15年熟成させたのがボウモア15年ゴールデン&エレガントです。
正露丸のようなピート臭はやわらかい印象です。
それよりも柑橘系のフルーツのような甘みを感じることが出来ます。
バーボン樽を使用しているわりにはバニラの香りは少しですね。
価格を考えるとあまりおすすめ出来るボトルではないですね。
中途半端な印象を受けました。
ボウモア15年 シェリーカスク&フィニッシュ
アルコール度数 | 43% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥7,000 |
香り | スモーキー・ブドウ |
味わい | カカオ・レーズン・ピーティ |
バーボン樽で12年熟成したあと、オロロソ・シェリー樽で3年以上熟成したボトルになります。
味わいはカカオのようにビターで奥にレーズンのような少しの酸味を感じます。
ピーティでもありますが、さほど強くはないので飲みやすい印象です。
ボウモア18年にも引けを取らないほどのクオリティを出していて、飲めば納得できるでしょう。
ボウモア18年
アルコール度数 | 43% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥9,000 |
香り | スモーキー・完熟フルーツ |
味わい | チョコレート・フルーツ・スモーキー |
18年以上熟成した原酒のみで出来ているボトルです。
スモーキーであり、完熟フルーツのような甘みを感じます。
余韻はチョコレートのようなビターさとドライフルーツのような甘みがあります。
18年熟成しているだけあって贅沢な味わいとなっていますね。
ボウモア18年 ディープ&コンプレックス
アルコール度数 | 43% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥9,000 |
香り | スモーキー・レーズン・ベリー系フルーツ |
味わい | シェリー・スモーキー |
オロロソ・シェリーとペドロ・ヒメネスの2種類のシェリー樽で熟成した原酒を使用して作られたボトルです。
口当たりはウッディでワインのようなフルーティな味わいがあります。
ピートはやわらかく、余韻は複雑ですがフルーツや木材感があります。
長く続く余韻が心地いいボトルですね。
多少好みはあるかもしれませんが、高いクオリティが出ているボトルになるでしょう。
ボウモア25年
アルコール度数 | 43% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥42,000 |
香り | シェリー・ハーブ |
味わい | シェリー・ウッディ・チョコレート |
25年以上の熟成期間を経て出来上がる、ボウモア最高峰のボトルです。
味わいはうっすらピーティで、シェリーとハーブを力強く感じます。
長い余韻も贅沢で、まさにボウモア最高峰にふさわしいボトルとなっています。
ボウモア №1
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥3,500 |
香り | バニラ・シナモン |
味わい | シトラス・蜂蜜・スモーキー |
シェリーやバーボンを熟成させたあとの古樽を使い、はじめてウイスキーを熟成させることをファーストフィルといいます。
ボウモア№1は、ファーストフィルのバーボン樽で熟成された原酒のみを使い作られています。
潮の味わいを感じながらバーボン由来のバニラのような甘みがあります。
ピートもしっかり感じますが控えめで、アイラウイスキーの中では比較的飲みやすい仕上がりでしょう。
ボウモア ヴォルト
アルコール度数 | 51.5% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥12,000 |
香り | スモーキー・バニラ・フルーツ |
味わい | 柑橘系フルーツ・ウッディ・スモーキー |
海抜0mにあるボウモア第一貯蔵庫ヴォルトで熟成した原酒のみで作られたボトルです。
まさに海のシングルモルトと呼ぶにふさわしい一品ではないでしょうか。
焦げたようなスモーキーな香りや味わいの他に、柑橘系フルーツの酸味や甘さを感じます。
余韻はフルーツのような心地いい甘みが長く続きます。
コスパは少し高いような気がしますが、第一貯蔵庫で作られたウイスキーを堪能できるが最大の魅力でしょう。
ボウモア ゴールドリーフ
アルコール度数 | 43% |
内容量 | 1000ml |
参考価格(ネット販売) | ¥11,000 |
香り | スモーキー・フルーツ |
味わい | フルーツ・ビターチョコレート・スモーキー |
シェリー樽で熟成した後、バーボン樽で熟成を重ねた珍しい製法のウイスキー。
フルーティでスモーキーな香りを楽しめます。
飲むと柑橘系を思わせるフルーツの味わいと共に、スモーキーでほろ苦い味わいが広がります。
余韻は短めでサッパリ飲むことが出来ますね。
ボウモアの中ではスッキリしている部類に入ります。
熟成方法が特殊なので、興味がある人はぜひ飲んでみて下さい!
ボウモア レジェンド
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 700ml |
参考価格(ネット販売) | ¥3,900 |
香り | スモーキー・ピーティ |
味わい | フルーツ・ビターチョコレート・スモーキー |
ノンエイジボトルで熟成年数は不明ですが、8年熟成ものという噂があるようです。
アイラウイスキーらしいスモーキーでピーティな印象です。
良い意味でとても臭いですが、ハマる人には好まれるボトルです。
フルーツ系の味わいはほのかに感じる程度で、やはり正露丸のような味わいが先にやってきますね。
この価格であればレギュラーボトルの12年を買う方がコスパは良いでしょう。
ボウモアの飲み方まとめ
アイラモルトの女王、海のシングルモルトと呼ばれるボウモアにはかなりの種類のボトルがありますが、飲む人の好みによって好きなボトルは変わってきます。
これから初めてボウモアを飲んでみようという人は、無難に12年から始めてみるのがいいかと思います。
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タコさんの言う通りなので、ボウモアの魅力に惹かれた人は他のボトルを試してみましょう!
ボウモアを飲んでウイスキーにハマってくださいね!
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